title:10月度『麻河会』 theme: @プロジェクトにおけるリスクマネジメント A『時間,空間,価値観』 date: 2001/10/21 place: 宮沢さん宅 with: 宮沢,野田,迅人,早河(敬称略) attach:特になし 今回は,@に関して野田君から問題提起をしていただいた。 Aに関して,団長から説明を依頼されました。 Aに関して,先生とのやり取りを以下にまとめます。 結局,『時間,空間,価値観』のようです。 これで理解していただけますでしょうか? <川瀬先生> 次元は英語のdimensionで空間の全て、あるいは物理量(時間 空間など)、あるいは立場(高い次元で考える)です。したがって、 時間、空間,価値観、などを含みます。価値観という次元はさらに 多くの次元に分割されます、人間性、経済性、倫理性など無数に あります。というわけで、次元、空間、時間を同一カテゴリーで考 えるのはカテゴリカルに混乱しています。 <早河> (私の記憶の中にある認識です。勘違いでしたら指摘願います) 問題解決できない局面にぶつかった場合,問題の次元や空間を 広げたり狭めたりして捉えると問題が解けるようになる。 それでほとんどの問題は解決することができる。 それでも解けない場合は,価値観を加味して問題を捉える必要 がある。 それでも解けない場合は,問題そのものが悪いかトップが悪い と認識していました。 これを先生のご意見を加味して見直しますと,次元はあらゆる dimensionで空間のすべて,つまり時間,空間,価値観をすべ て含むということですから,問題解決の際,次元を広げたり狭 めたりして捉えるということは,これら3つのdimensionの捉え る範囲を変える。 つまり,時間,空間,価値観を広げたり狭めたりして考えてみ るわけですね?価値観に関しては,さらに多くの次元に分割し, その捉え方を変化させて問題を解決するわけですね? 結果,問題解決できない場合は,問題そのものが悪いか,トッ プが悪いと言うことでよろしいのでしょうか? <川瀬先生回答> 正確には多次元であるためには、それぞれの次元が独立(直交し ている)である必要があります。ところが、私の言う次元はそれ ぞれかなり相関が高い。例えば空間を大きく取ると自動的に時間 も大きくなり、価値観もそれなりに高い地位の人の価値観を取る ことになります。この厳密な独立性の無さに目をつぶれば、君の 言うようになります。普通はあたかも独立であるように、取り扱 った方が面白い組み合わせが生まれてきてよいアイデアが出るこ とがあります。 トップが悪いというのは多少説明が必要です。問題を作り変える 過程で価値観を変えるというのがありますが、価値が変われば当 然所有者が変わります。したがって、その所有者が問題解決に意 欲がなかったり、所有権を主張しない場合は問題は解決できない か、非常に困難になります。多くの場合、大きな問題はトップが 所有者になります。というわけです。